2012年1月29日日曜日

iPhone App / FieldAccess

スクリーンショット(2012-01-24 19.20.12)
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iPhone購入以来、幾つかのGPSアプリを使用しましたが、ひとまずコレに落ち着きました。
詳しい事はFieldAccessのページをご覧になって頂くのが良いと思いますので、ここでは実際の使用感や素晴らしいと思った点等をかいてみます。

GPSのログを録り始めると画面の上部に"移動距離""経過時間""高度"が表示されます。
"高度"がかなり正確に表示されていたので、この日はSUUNTO / COREをずっと温度計表示のまま使用していました。("高度"はログをとらなくでもGPSオンにすると表示されます)
写真
4時間40分程ログを録り続けたところiphone 4Sのバッテリーは90%から44%に。
単純に計算すると1時間に約10%の消費量。
mobile boosterを持っていけば泊まりの山行でも十分対応できます。
写真-1
記録されたログの高低図を画面の下部に表示させる事も可能です。
(この日はロープウェイを利用した山行だったのですが、乗る前からログを録り始めていたので変な表示になってしまいました)

ログもかなり正確に録れます。青苔荘テント場から出発し、青苔荘のご主人に挨拶して、氷の張った池にある水場を見てからピラタス山頂駅へ向かっていった私の動きが恐ろしく正確に記録されています。
写真-2

山では当然携帯の電波がほぼ届かないので、前もってiphoneの中に地図のデータを用意しておく必要があります。
FieldAccessは国土地理院がオンラインでも販売している数値地図25000(170円/1ファイル)をインポートできます。ただし山と高原地図の『奥多摩』位をカバーするには(680円/4ファイル)は必要になってくるので私は利用していません。

もう一つFieldAccessで利用できる地図に電子国土があります。こちらは無料、オンライン環境でiphoneに記憶させておけばよいだけです。

FieldAccessには記憶領域が二つ用意されています。
この機能がとても秀逸。(昨年の10月頃アップデートされました)

「一時キャッシュ」はオンライン環境で閲覧した範囲を次々に記憶してくれる領域。
「事前キャッシュ」は必要な範囲を自分で設定してダウンロードし記憶してくれる領域。

アップデート前の仕様だと記憶領域は一つ。一杯になれば古い情報がところてん方式で捨てられてしまいます。そうなると実際フィールドで使用するときに見たい範囲が無くなっている可能性もあります。
つまり、アップデート後の「事前キャッシュ」をキチンと把握していれば困らないということです。それにダウンロードした範囲は名前を付けて保存が可能。キャッシュを全消去しても"名前を付けて保存した範囲"の情報は残っているのでダウンロードを再実行すればよいだけ。良く考えられています。
写真-3
(ちなみに八ヶ岳全域を選択してダウンロードしてみたところファイル数は800でした)

あとはフィールドで使用していて快適に感じるのが画面の拡大・縮小の方法。
ピンチによる拡大・縮小だと両手が必要ですがFieldAccessはダブルタップで拡大、画面右下のボタンで縮小。親指だけで操作できるので片手で済みます。
その他にも磁北線の表示やら気に入っている機能が多数。
なによりインターフェイスから内容まで(良い意味で)シンプルなアプリなのですぐ使いこなせます。
お値段は¥350です。

2012年1月24日火曜日

111231~120102_十勝岳温泉_02

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二日目の朝、元旦。
午後から曇りの予報でしたが、朝からイマイチな天候。キタキツネも風に吹かれて寒そうにしています。しかし、北海道まで来たのですからとりあえず歩いてみることに。

今日もピストン山行です。昨日の感じからすると復路にかかる時間は、多く見積もっても往路の半分くらいと予想を立てました。
09:00に凌雲閣を出発、4時間歩いて13:00の時点で折り返し、15:00に宿へ戻ってくるというプラン。
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青い線が予定しているルート。この線を辿り、時間と状況の許す限り可能な場所まで行ってみることにしました。目指すは三段山の山頂です。

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・GRANITE GEAR / Vapor Trail w/o waist belt [860g]
・SnowClaw backcountry snow shovel [170g]
・MSR / Lightning Ascent 22 [1686g]
・MSR / Lightning Tails [268g]
・PETZL / Compact Composit125 [454g]

今回はスノーシューの浮力を向上させる専用テイルを付けてみました。テイルの有無でどれくらい浮力に差がでるのかを試してみようと思っていたのですが、すっかり忘れてしまいました。ちなみに1m以上の積雪でサラサラパウダー、テイル付きで膝くらいまで沈みました。
重いし長いので取り回しが大変だけど沈まない、軽くて取り回しが楽だけど沈む。今回のような新雪でだだっ広い場所なら前者の方が良いのでしょうが、せっかくの機会に試せなかったのは残念です。

昨シーズン使用したトレッキングポールはExpedのクルクル回して留めるタイプ。
ところが中のパーツが寒さにより縮小してしまい、クルクル回りっぱなしでまったく留りませんでした。(かなり使用していたのでパーツ自体もすり減っていました)
仕方なく小さくカットしたダクトテープを縮小したパーツに貼付け、なんとか留るようにして使用していました。そんなこともあり今シーズンからはパチンとロックして留めるタイプのトレッキングポールに変更。すこぶる調子がよかったです。

昨日の晴天と打って変わっての曇り空。風が強くサラサラの雪が飛ばされて、まるで降雪しているようです。
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先に見える尾根が地図にある紫色で囲った場所。岩と岩の切れ目を目指して進みます。

目指す尾根に近づいてきたのですが、天候は悪化する一方。視界も悪くなってきました。
「天気が良くないから、無理しないで戻ってくるのよ」
出発間際に声をかけてくれた宿のおかみさんの言葉が脳裏をよぎります。
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嫁と相談してここは一旦引き返すことに。吹上温泉のほうまでバスで移動して山スキーの方が大勢いる三段山のコースを登るプランに変更です。(地図にある緑色のルート)

悪天候という理由もありますが、それ以上にプラン変更の決定打となったのは、先を歩いていた私が吹きだまりにできたハイマツ上の空洞に落っこちるというアクシデントがあったからです。
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このときは胸くらいまで落ちてハイマツの上になんとか立っているという状態。
周りの雪が崩れたら… ハイマツが折れてさらに落っこちたら…
嫌な想像が頭の中をグルグル回ります。
そこで先日、目黒の名画座で観た映画の主人公を見習ってBill Withers/Lovely Dayを頭の中でならして状況をポジティブに考えてみることに。なんとかパニックにならずに済みました。

結局、一緒にいた嫁に引っ張り上げてもらい事なきを得ましたが、もしソロだった時のことを考えると恐ろしくなります。

宿に戻る事も決まったので、とりあえず来た道を戻ってみると踏み跡が見当たりません。
30分位しか経っていないのですが、50cm程の深さのあった踏み跡が見事に消えています。
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さらに、この辺りでまたもや雪を踏み抜いて片足ズッポリ落っこちました。先程と同じくハイマツの上です。
ところが今度はスノーシューの踵側にハイマツの枝が引っかかってしまい(釣り針の返しのような状態)いくら引っ張っても抜けません。嫁と協力して埋まった足の周りの雪を掘り起こし、引っかかった枝を払いなんとか脱出しました。

酷い目に遭いましたが、無事(?)に戻ってくる事ができました。
さっそくバスの時刻を宿のかたに伺ってみると、元旦なのでバスは運休とのこと。
仕方ありません。天候が回復するのを待ち、良くなれば辺りを散策する事にしました。
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宿の白いワンちゃん。カワイイです。

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宿の茶色いワンちゃん。カッコイイです。

二度も穴に落っこちたのでサコッシュの中は雪だらけ。
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i phoneは大丈夫かな、と思いシェルの胸ポケットを見てみるとジップが空きっぱなしになっています… 中には無い… パンツのポケットを探しても無い… サコッシュの中も無い… どこにも無い…

嗚呼、やってしまいました。

嫁にこの旨を伝え、駄目元で探しにいく事に。
探しにいく途中、昨日今日と何度か遭遇したソロのおじさんと合流。なんと探すのを手伝ってくれるそうです。
(この方は北海道在住。年末から付近の宿に長期滞在していて連日スノーシューハイクしていると仰っていました)

その後、3人で結構な時間探しましたが結局見つからず。私のi phoneは今ごろカチンコチンに凍っていると思われます。
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この写真がもしかすると私が最後にみたi phoneの姿かもしれません。3GS、滑らかなフォルムが手にフィットして大好きだったのになぁ。
(この件がキッカケで自作のi phone caseをつくるに至りました)

その後、しばらくソロのおじさんと立ち話。いろいろと良い話を聞かせて頂きました。
・穴に落っこちたときは、まず最初にストックがシッカリ刺さる場所を確保する。
・新雪の上に物を落としたら、じっと動かずに雪の影を探す。
(ものが落ちる>穴ができる>真っ白な地面に影ができる)
その他にも北海道で紅葉が奇麗な山の話など、いろいろ教えて頂きました。

宿に戻り温泉に入ったりして時間をつぶしてみますが、いっこうに天気が回復しそうにありません。この日歩いたのは地図にある赤い線の辺りだけ。もう少し歩きたかったけど、この天気じゃ仕方ありません。連日悪天候で全く歩けなかった訳ではないので、これで良しとします。
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結局、この日(元旦)はテレビをみてダラダラと過ごしました。
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僕の大好きなヒゲじいも紋付羽織袴でお正月仕様。

翌日、朝一番の便で旭川空港を出発。成田空港に到着後、嫁はまっすぐ帰宅。
私もまっすぐ家に帰りたいですが、そうはいきません。行かなければならない場所があります。
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ソフトバンクショップ。お正月も空いてるんですね、助かりました。

"実質無償機種変更キャンペーン"を利用してiPhone 4Sを購入。
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家に帰ってmacbookのバックアップからデータを復元。落とす前と寸分違わぬ内容のiPhone 4Sが出来上がりました。(予測変換まで元通りに!)

今回の山行もケガ無く無事に帰って来れたことがなによりです。

おしまい

2012年1月20日金曜日

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年末年始の休暇。昨シーズンに購入したスノーシューを使いましょうということで、この時期でも雪がたっぷりあるであろう北海道へ行ってみました。

大きな地図で見る
十勝岳の中腹にある凌雲閣を拠点にして天気がよければハイキング、吹雪いていたら温泉でダラダラという二段構えのプランにしてみました。

前日の夜から成田入りして、朝一番の便で旭川空港へ。
写真に写っているのはJALですが実際利用したのは激安のSkymarkです。
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空港に到着後、直接宿には向かわずに旭川市街へ。今回の楽しみの一つでもある旭川ラーメンを食べるためです。ちなみに私の名字は小池です。

旭川駅に到着したのが10:30。この時間で空いているラーメン屋を探します。
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ほとんどの店が11:00オープン。宿に向かうバスの都合もあるので、なるべくなら現時点で開店している店がないか探したところ…

ありました。西武百貨店の地下にある"旭川ラーメン なの花 西武店"
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こちらは旭川で一番最初に北海道小麦100%の麺を使用したお店で、製麺所もお持ちのようです。気さくな従業員のおばちゃん達も好印象。
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私はチャーシューメン(¥650)を注文しました。嫁はラーメン(¥550)。
チャーシューメンとの価格差が¥100というのには驚きです。
お味の方は北国ということもあり、私好みの濃いめな仕上がりで美味しゅうございました。

ここから単行列車の富良野線で上富良野へ向かいます。
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上富良野駅からはバスで宿まで移動。雲の向こうに十勝岳連峰の姿が見えます。
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14:00。凌雲閣に到着です。天気もよいので早速出かける準備をします。
後で宿の方から聞いたのですが晴れたのは1週間ぶりで、それまでは稜線も全く見えない天候だったようです。
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今日は陽が落ちるまであまり時間もないので宿の周辺を散策することに。出発は15:00、宿に戻る時間のリミットを16:30として、半分の15:45の時点で引き返してくることにしました。
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赤い線がこの日のお散歩コース。

出発です。正面に見えるキザギザしたのが上ホロカメットク山、左に少し見えているのが三段山です。
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延々と踏み後もない場所を地図だけを頼りに歩くのは初めてのことなので、少々緊張しました。天気が良かったのが何よりです。怪しい天気だったらビビって宿に引きこもっていた可能性大。

嫁の後ろ姿が多いですが、ちゃんと交代で私もラッセルしております。
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読図に不慣れなのでこんな狭い範囲ですが何度も立ち止まり地形を確認します。
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今回使用したGPSアプリは"FieldAccess"。画面の中央に磁北線を表示してあるのですが、これがかなり便利。持参した1/25000地形図にも引いてある磁北線とサッと並べて見比べられるのが良かったです。

時間は15:55。地図に1322と表記のある小高い丘の上まできました。
写真は丘の上から南を向いて撮影したものです。 IMGP7558
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宿の中に雪の無い時期に撮影された同じようなアングルの写真がありました。
恐らく私たちが立っている場所より少し北の崖の上から撮られたもののようです。

予定してた時刻より10分程過ぎてしまいましたが、日が落ちる前には十分に戻れそうなので良しとします。
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あとは自分たちの踏み跡を戻るだけ、富良野方面を眺めながら宿へと戻ります。

ラッセルしながら(写真も結構撮ってました)の往路は55分、復路はなんと15分。
下りというのもありますがこんなに違うとは驚きました。しかし、何事もなく無事に宿へ戻れたので一安心。

夜は宿のかたのオススメで上富良野で行われている「北の大文字焼き」というイベント会場へ車で連れて行って頂きました。
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この後に花火まで打ち上がり、なかなか盛大な催し。
宿へ帰る道すがら、小さな神社に寄って初詣。今年一年が良い年になるように両手をゴシゴシこすってお願いしておきました。

つづく

2012年1月15日日曜日

2012年1月12日木曜日

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11日の早朝。武甲山を眺めながらの朝食。
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遠くに雪を纏った、八ヶ岳の姿もみえます。
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できることなら昼位までココでのんびりしていたいのですが、人気のある場所なので人が集まる前に撤収開始です。
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我が家
・MSR/ Hubba Hubba HP(Inner Tents) [667g]
・Fibraplex / Carbon Fiber Tent Poles for MSR Hubba Hubba [283g]
110家
・Rab / Superlight Bivy [465g]

パッキング開始です。
・GRANITE GEAR / Vapor Trail [1085g]
・sea to summit / Ultra-Sil Pack Liner 50 Liter [87g]
・NANGA / ナノバック720SPDX [1147g]
防水スタッフサック代わりのパックライナーをセットして寝袋を詰め込みます。
pack
・Western Mountaineering / Hooded Flash Jacket [277g]
・mont-bell / U.L.ダウンパンツ Men's [190g]
この後、ダウンジャケットを着ることもなさそうなのでダウンパンツ、防寒ソックス等と一緒にパックライナーの中へ入れてコンプレッション。
後に入るものの量を考慮して潰し具合を決めます。今日は(上部の吹き流し部分は含まず)50%位のスペースを用意。

宴会装備なのでいつもより物が多めです。
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空いているバックパックの上部とサイドポケットに詰め込んで
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パッキング終了。
奥に110君のバックバックがみえます。
・EQUINOX / Katahdin Ultralite Pack [737g]
自分なりの工夫をして使い勝手を良くしがいのあるバックバックといった印象を受けました。
冬場の荷物が嵩張るときにも凄くよさそう。そして何より見た目がカッコいい。

今回、110君はメインのギアを完全にコチラでそろえてきてますね。

みんな準備もできたところで出発です。
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山頂付近の一番雪が多かった辺りです。
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気温はどんな感じだろうと嫁と110君のコメットで調べてみると…
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なんと5℃位の違いがありました。
他にもこんな話を聞くので信頼出来るアイテムを探すようなのでしょうか… 
*温度計はしばらく同じ状況にしたうえで比べています。
コンパスの磁北もずれて写っていますが、安定する前に撮影した可能性もあるので定かではありません。機会があれば忘れずに比べてみることにします。

しかし、とても良い天気です。
冬のピリッとした空気の中、早朝の山道を歩く。この上なく幸せな時間です。
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駐車場までは一時間程のコースタイム。朝のおさんぽコースといった感じでしょうか。
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今回の皆既月食ハイキング、奥多摩でも楽しい宴行われていたようです。
夜空を見るなら山の上。今度はどんな楽しいイベントがありますかね。

おしまい