2011年10月28日金曜日

110923~26_黒部川源流部_03

高天原山荘のおにぎりと水晶岳。
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ヘッドライトつけて夜明け前に出発。水晶池の入り口で朝食タイムです。
ここまでは木々の切れ間に薬師岳をみながら樹林帯を登ります。

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三日目
高天原山荘〜岩苔乗越〜黒部源流標〜三俣山荘〜(巻き道ルート)〜双六キャンプ場

岩苔乗越に近づくとそこらじゅうに水が流れてます。
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飛びます。
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またぎます。

嫁のシューズは
・Vasque / Men's Velocity VST GTX
こんな時ゴアはいいですよね。あまり神経質にならずにサクサク進めますし。
僕も履きたいのですが蒸れるからなぁ、、、

コレ非常に気になります。eVentならどうなんだろうか〜。
スクリーンショット(2011-10-25 11.52.12)
・Teva / Men's Forge Pro eVent
これから寒くなりますし、濡れても気にしないってのは厳しくなってきますもんねぇ。


靴を濡らさないように慎重に沢をまたぎつつ一時間程登りまして、
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『岩苔乗越』に到着でーす。写真中央は祖父岳への稜線ですね。

ここから『黒部源流標』まで下ります。下りたくないですが、下ります。
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ここも水量が凄いですね。沢なんだかトレイルなんだが分からない箇所もありました。
もう靴下ビショビショです。まー、日当たりの良い斜面なので濡れによる冷えもあまり気になりません。
ガシガシ進みます。
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少しルートを考えないといけないけど、間違ってもあまり問題ない道が大好きです。
こういうところを歩いているとゲームしてるのと同じ気分になってきます。
ゲーム大好きっ子です。

30分程下って『黒部源流標』に着きました。
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この標の裏辺りにジョバジョバと源流が流れています。

ここからは登ります。仕方がありません、登らないと進まないですからね、、、

しかし水が豊富ですね。キレイな沢に癒されます。
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体内からの癒し効果を期待して水汲んでおきます。
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『三俣山荘』到着。
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ここの展望食堂にてうどんを食していると、なにやらスピーカーから山であまり耳にしない素敵な音楽(確かSigur Rós)が聞こえてきます。
しかも、中低域以下が豊かに膨らみ、高音域はシルキーな耳障り。
「こういぃう音、しゅごいぃちゅきにゃのぉおお!!」
店内をウロウロしていると、あっ!!
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真空管アンプじゃないですか!!
なんて良いとこなんでしょう、もうココが大好きになってしまいました。

うどん食べて出発の予定でしたが変更です。もう少しゆっくりします。
サイフォンでいれて頂いたコーヒー飲みます。ウマーです。
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窓からは槍・穂高が見えます。なんですかココは、サイコーじゃないですか。

名残惜しいですが出発します。
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三俣山荘のテン場から振り返った景色です。
いったい、なんなんですかココは、サイコーじゃないですか。
来年はココで幕営決定です。

ここからは三俣蓮華〜双六と槍を眺めながらの稜線歩きを予定していたのですが、雲行きが怪しくなってきました。雲がベロ〜ンと稜線から垂れてきてますよ。
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かなり楽しみにしていたのですが、何も見えないんじゃ仕方ありません。
巻き道ルートに変更です。

あぁ〜、槍・穂高は完全に雲の中ですね〜。残念。
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けど私この巻き道けっこう好きです。

双六キャンプ場に到着しました。
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初日の冷え込みがトラウマとなり、寒さに対して過敏になっています。
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風の吹き込む場所に石垣を作ってみました。
この作戦は大成功です。

さらに
・Adventure Medical Kit / Emergency Blanket - One Person [76g]
を床に敷き、半分に折り返した分をかけ布団にします。
コレは暖かいですよ。前室で調理をするときの膝掛けにもなります。
雨のときは床からの浸水対策に有効です。
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さらにさらに、
・sea to summit / Ultra-Sil Pack Liner 50 Liter [87g]
を足下にセット。つま先が寒くて寝れない場合はコレに足を突っ込みます。

これで今夜は大丈夫でしょー、ってことで暗くなるまでiphoneにはいってる『ハチミツとクローバー』を読みながらビールを飲みます。
嫁は三俣山荘で購入した『黒部の山賊』を「おもしれぇ」と言いながら読んでいます。
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手持ちの装備で完璧と思われる防寒対策を施し、いざ就寝。
、、、ですが結局寒くて何度も目を覚ましました。湯たんぽも作ったのですが。

とにかく腿が寒くて目が覚めてしまいます。
今までは地面からの冷えで目を覚ます事が多かったのですが
・山と道 / U.L.Pad15[75g]
にしてからはそれは無くなりました。
腿です、腿が寒いのです。すべてはダウンパンツを持っていかなかった私が悪いのです。

腿、腿、、ん〜、てことはダウンパンツは膝上でもいいのかな〜、なんて事を考えながら寝たり起きたりウトウトウトウト。
双六キャンプ場の夜が更けます。

つづく

2011年10月25日火曜日

Fibraplex / Carbon Fiber Tent Poles for MSR Hubba Hubba [283g]

DAC / aluminum Poles [465g]
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男にはHubba Hubba担いで山に登らなければならない時があります。

自立するし、ダブルウォールだから結露気になんないし、それなりの広さの前室2つあるし、なによりテント内が広い。
温泉宿に例えるなら一泊の宿泊料二万以上の部屋です。

・MSR / Hubba Hubba HP with Footprint [1882g]
しかし、フットプリント込みで1.9kg、、、

・MSR / Hubba Hubba HP [1675g]
インナーテント床の生地が結構しっかりしているのでフットプリントはいらないとして1.7kg、、、

やはりコイツの存在が頭をよぎります。
ピクチャ 6
・Easton Mountain Products / Kilo™ Tent [1170g]

けどコレ買っちゃったらハバハバは出動する機会も無くなり、誰の目にも触れる事無く段ボールの片隅でフライが加水分解してベチョベチョになって、、、
あぁっ!!そんなのハバハバが可哀想です!!!

そんな訳でFibraplexのカーボンポール買っちゃいました。
6月末に注文して7月末に届きました。シッピング込みでトータル183ドル。
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見てのとおり元より細いのでかなりコンパクトになります。

組み立て方は全くかわりませんが、継ぎ目はしっかりとハマッているかを確認。
このへんは偉大な大先輩のブログを参考にさせて頂いています。
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出来上がり。
当然外観の変化はありませんし、テント内も全く変わらず。

変わる部分は強度です。元々はDAC社製のアルミニウムのポール。
素材の強度を『硬度(物質の硬さ)』と『靭性(物質の粘り強さ)』の2点から見ると

『硬度』カーボン > アルミニウム
『靭性』カーボン < アルミニウム

テントのポールに求めるべきは強風に耐えられる粘り強さ。
つまり強度の面では従来のものより劣るという事になります。

以前、剣沢キャンプ場にDACポールのハバハバを張った事があるのですが夜中に風の音が五月蝿くて目を覚ますと目の前に白いものが、、、
横からの強風を受けてフレームがひん曲がり、ハバハバのインナーが私の顔面に張り付いていました。

*ここでは前室のある面を『横』、ベンチレーションがある短い面を『縦』と呼びます。

確かこのときは縦面にあるループにガイラインをつけていなかったと思います。
なんにせよアレだけ曲がっても折れないDACポールの靭性に驚きです。

カーボンポールで同じ状況になったら、、、
ピクチャ 9
ひぃっ!!!考えたくありません。

となると強風を受けたときに曲がらないようにするしかありません。
というか今はそれしか思いつきません。

縦面はガイラインが張れるので良いとして、問題は横面。
さっそく多摩川の河川敷で実験です!!

まずはこんな感じで張ってみました。
とりあえず横面の剛性を知りたかったのでフライは無しで試してます。
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解りづらいですが、逆の面にも同じようにV字にガイラインが張ってあります。
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で強風が吹いたと仮定して横面を手でグイグイ押してみると、、、

結果は惨敗、、、

普通にグニャングニャン曲がってます。全くテンションがかかってません。
そりゃそうですよね、コレでいいならメーカーが最初からココにガイラインつくようにしてますよね。

すると横で見ていた嫁が
「上からじゃ、上から引っ張るのじゃ」
と言っています。

うーむ、確かに上から引っ張れればテンションかかりますね。
しかし、テン場でバイト君を雇って一晩中ガイラインを上から引っ張らせる訳にもいかなし、、、

上から、上から、、、はうっ!!!!
閃きましたよ!!!

すわっ!コレでどーよ!!
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黄色いガイラインで見えづらいですがV字に張ってます。
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ストックが一本しか無かったので片側だけですが、

結果は大成功!!!
片側だけでもテンションかかりまくりでビクともしません。

ハバハバ使ってる人ならわかると思いますがフライの内側のループに引っ掛けています。
ここに丁度良い長さの細引きをつけっぱなしにしといても良いかもしれませんね。
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実際に強風の中で使用してみないと何とも言えませんが、おそらくコレで大丈夫な気がします。
おそらく、、、大丈夫、、、かなぁ、、
まあ、今度試してみます

・MSR / Hubba Hubba HP w/ Carbon Fiber Tent Poles [1493g]
めでたく1.5kgを切ったハバハバHP。これで安心して使うことが出来ます。

コメント設定変更

「コメントできないんですよー」
と以前言われたことがあり
「ほえ〜、そんなこともあるんだ〜」(私)
と何もせずボケーッと日々を過ごしておりましたが
先ほどアカウントが無いとコメントできないと教えて頂き調べてみると、

あぁっ!!
「設定」>「コメント」>「コメントを投稿できる人」>「登録ユーザー - OpenID を含む」
これじゃ駄目なんですね!!

いままでコメントを残そうとしてくれた人に大変申し訳ない事をしておりました、、、

やはりコメントを頂けると嬉しいです。ご質問などあればお気軽にコメント残して下さい。

2011年10月21日金曜日

110923~26_黒部川源流部_02

二日目の朝。
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いい天気です。雲海を眺めながら太郎平小屋へ向かいます。

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二日目
薬師峠キャンプ場〜薬師沢小屋〜(大東新道)〜高天原山荘

今日は標高2000m位のところをずっと歩きます。
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太郎平小屋から中俣の沢を下った辺りです。

「針葉樹の感じが海外のトレイルみたいだ!!」
嫁と二人でキャーキャー言いながら歩きます。
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えー、海外のトレイルは歩いたことありません。

薬師沢出合の吊り橋です。
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ここから先は普段歩いてきたルートと違い沢沿いの道になります。
「秘境の入り口だ!!」
嫁と二人でキャーキャー言いながら歩きます。
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今回のシューズは
・Vasque / Aether Tech w/ Seta Strapless Runnning Gaiter
Boa Lacing Systemとこのゲイターの組み合わせは楽チン過ぎて「コレでいいの!?」って感じです。
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このシューズは防水ではないのでこんなルート歩いてたら当然びしょ濡れです。
けど、天気が良い日のチョットした休憩時には何のためらいも無く脱いで乾かせます。
なにしろ着脱には1分もかからないですからね。
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ゆっくり腰を下ろせるような場所がないトレイルで防水の靴下に履き替えたいときなど、このシステムならスムーズに行える筈。

問題はこのシューズがもう売ってないってトコで、、、
他にBoa Lacing Systemを搭載している(山で使える)シューズは現在、モンベルのマリポサシリーズのみ。
けどGORE-TEXなんだよな〜。
私、汗の量が尋常ではなく中でも発汗量の多い足をゴアの壁で覆ってしまった日には靴の中で暴動が起こること必至。
ラストもピッタリなのでVasqueでまた出してくれることを食事前と就寝前に祈ることにします。

『大東新道』沢沿いの道も中盤にさしかかった辺り。
なかなかスリリングな岩場が現れます。
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落ちても死なないけど、ぜったい落ちたく無い感じが堪らないです。
嫁と二人でキャーキャー言いながら進みます。

B沢を渡渉する場面ですね。
高天原山荘で聞いたのですがB沢で骨折する人が多いそうです。
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濡れずに行けそうに見える箇所もありますが、ここは濡れても安定したルートをとるのが吉。
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ここで沢沿いのルートは終了。
C、D、E沢を越えながら徐々に標高を上げていきます。
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嫁と二人でギャーギャー悲鳴をあげながら登ります。

高天原峠を越え山荘に向かい下っていると、あれは!!
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先日、針ノ木のテン場から「ぁあああ!!あぉしょこを歩きたいぃのぉおお!!」とヨダレ垂らしながら眺めていた尾根じゃないですか!!
込み上げる興奮をどう処理していいのか解らず悶々と歩きます。

樹林帯の下りも終わり景色が開けると目の前に水晶岳が現れます。
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高天原から見える薬師岳。山荘も目前です。
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この景色を見て口からでるのは
「キャー」でも「ギャー」でもなく「ホファ〜〜」でした。
嫁と二人でホファ〜〜ホファ〜〜言いながら歩きます。

高天原山荘に到着。(詳しくはコチラを)
日当りの良いテラスをお借りして濡れたものを乾燥中。
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この後は待望の温泉へ行き
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小屋の店番をお手伝いして
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赤く焼けた水晶岳を眺めながら食事を楽しみ
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食後は皿洗いのお手伝いをしました。

暖かい布団に入りながら、たった一日でいろんな事があったな〜と思い返しているとウトウトしてきたので寝ました。

つづく