2011年9月29日木曜日

110908~10_後立山連峰_03

三日目の朝、針ノ木小屋のテン場からの眺め。
中央に見える槍と穂高に雲がかかっているのが少し残念。
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この写真だとわかりませんが、左端の明るい辺りに八ヶ岳と富士山、南アルプスも見えます。

「あぁ〜、あの辺平らだな〜、水晶と赤牛の間だな〜、歩きて〜な〜。」
などと考えているだけで時間がどんどん過ぎていきます。幸せです。

名残惜しいですが下山します。
昨日歩いてきた稜線がバッチリみえます。
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こんな天気のなか歩きたかったっス。

出発です。
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鬼スイッチバック。

日本三大雪渓の一つ『針ノ木大雪渓』もこの時期はこんな感じ。
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左側の山の斜面を歩くルートで進みます。
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途中、何度が渡渉があります。
ここは岩にスプレーで目印がしてあるのですが見るからに危険です。
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私は少し上流に楽に渡れる場所があったので、そこから渡渉しました。

それでもまったく濡れずにという訳にはいきません。
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・Montrail / Men's Sabino Trail GTX
のおかげで靴下濡れずに済みました。
ですが、このシューズ今回の山行で『ご臨終アイテム』になってしまいました。

『ご臨終アイテム』とは度重なる発汗、放置の繰り返しにより精神に影響を及ぼすほどの異臭を放つようになってしまい、バイオ消臭洗剤等を駆使してもそれを取り払うことができないアイテムの総称です。

標高も下がってきました。
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ブナの森の中を進みます。

途中メチャクチャキレイな沢あり。
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とりあえず水汲んでおきます。
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歩き出して2時間、目指す扇沢までは後1時間位のところまで来ているのですが、朝起きてビターチョコパウンドケーキを一切れ食べただけです。残りの食料はナッツ類だけ。
前日の疲労からか胃をやられてしまいナッツを食べる気になりません。

空腹により生まれたての子鹿のような足取りで下山しているため簡単に転びます。もう四回も転んでいます。
このままではまずい、なんかないかな、、とサコッシュの中を漁ると
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お!こんなのがありました。
・ゴールド興産株式会社 / 食べる酸素 ぺレットタイプ ゴールド [34g]
Web上であまり良い噂をみませんが、私には結構効果あるので常用しています。

とりあえず舐めてみると、、、むぉ!!
1分もしないうちにカモシカの様な足取りになりました!!
成分にオリゴ糖が入っているのでハンガーノックには有効だと思いますが、こんなに早く効くものなのでしょうか?まー、実際元気になったので良しとします。

扇沢に近づくと何度か道路を横断します。
ここで猿軍団に遭遇。
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親猿が小猿を抱え、汚いものでも見るような目で私を睨みながら走り去っていきます。
ショックです。

猿の残酷な態度に落ち込みながらトボトボ歩いていると、
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おぉ、高度な文明の香り!!扇沢に到着です。

最初に目指すのは当然ココです。
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バンッ!!
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ババンッ!!!
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『黒部ダムカレー』
何が旨いって、サラダが半端じゃなく旨かったです(フツーのサラダです)。
久しぶりに食べる生野菜に感動です。

コーラも飲んだしカレーも食ったので
コーラを買ってバスに乗り込みます。
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今度は扇沢から黒部ダムに行って五色ヶ原まで登って室堂に向かって、、、
などと妄想しながら家路に着きました。

おしまい

2011年9月26日月曜日

MSR / Alpine Spice Shaker [7g]

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名前のとおりスパイス入れです。
ですが私はコレにベビーパウダーを入れて一泊以上のハイキングに出かけます。

なぜならベトベトすると寝れないからです。
膝の裏辺りがベトベトすると全く寝つけません。

嫁にベビーパウダーはうちにあるのか?と尋ねたところでてきました。
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・Santa Maria Novella / Talborina [300g]

とても良い匂いがします。ザクロだそうです。
どうやらお高いようです。大事に使うことにします。

Alpine Spice Shakerに投入。ハーゲンダッツのスプーンが活躍します。
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コレがあればベトベトで寝苦しい夜も快適になります。しかもいい匂い。

さらに私には別の使い道も
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コレがあればベトベトせず昇龍拳も快適にでます。しかもいい匂い。

2011年9月22日木曜日

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二日目の朝、妙高方面の景色。
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今日の行動時間は長いので04:30にはテント撤収、冷池山荘のトイレ(かなりキレイ)で用をたして出発です。
小雨が降るなかレインジャケットの上を羽織って歩きます。

種池山荘が見えてきました。
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しかし、山荘の先に今日歩くはずの稜線が全く見えていません。

「このまま下山して温泉行っちゃえよ、グフフフ、そのまま泊まって旨いもん食べちゃえよ、ゲヒヒヒ。」
どこからかナイスなアイデアが聞こえてきます。

とりあえず山荘にて情報収集したところ、どっかで台風が発生して湿った空気が流れ込んできてなんちゃら、、とのこと。

あ〜、コリャ下山して温泉だな〜と思ったその瞬間、外から山荘のオヤジさんの声が
「晴れてる!!」
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おぉ!さっきまでまったくなかった晴れ間が見えているではないですか!!
少し悩みましたが針ノ木小屋を目指すことにしました。

いつ雨が降ってもいいようにレインパンツを履いて歩きます。
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最初に目指すは『岩小屋沢岳』ですが多分雲で見えてません、、、

黒部湖を見ながら素敵なトレイルを歩くのを想像していましたがあいにくの天気。
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けど、虹の根っこが見れました。

『岩小屋沢岳』到着、なかなか順調です。
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山頂から200m位下ると『新越山荘』が見えてきました。
山荘に入って休憩です、水1L、コーラを購入。休憩です。
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「良いコースでしょ、変化に富んでてて、人も少ないし。」(山荘のオジサマ)
「そうですね、私は岩場とかあまり好きじゃないんで丁度いいです。」(私)
「、、、、、。」(山荘のオジサマ)

雨が小降りになるのを見計らって出発。
小屋をでてすぐに、あ!
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岩場です。

この辺りから視界がかなり悪くなってきました。
目指す次の山頂は全く見えません。
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「温泉行っときゃ良かったのにな、ブヒャヒャヒャ」
幻聴が聞こえます。

このあと『鳴沢岳』『赤沢岳』と登りましたが景色はずっとこんな感じです。
晴れてれば「しゃいぃこうにゃのぉおおぉぉぉ」となるはずなのですが。
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「だーから、温泉って言ったじゃねーか、ウシャシャシャ」
幻聴が酷くなってきました。

『スバリ岳』に近づくと岩場が増えてきました。
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けど、あまり難しくはないです。トレッキングポールしまわなかったし。

『スバリ岳』を越えて『針ノ木岳』の直下まで来ました。
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岩が尖ってます、コレが針ノ木ですかね。
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ここまで九時間歩いて、雨は降ってるし、風も強くて体冷えてきて、、、
「温泉!温泉!!ブヒヒ〜!」って幻聴も聞こえるし、、、

フラフラになりながら歩いていると『針ノ木岳』の山頂を越えた辺りで雲に切れ間が!!
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『高瀬ダム』がキラキラと水面を輝かせながら見えるではないですか!!

感動です、ボロボロになった体にこの光景はかなり効きます。
またもや涙です。今思い返すと「うおぉぉお!!」って声出してた気が、、、

雄叫びを上げながら涙する中年男性。
高校生の頃の私が知ったら卒倒するでしょう。

針ノ木岳から北側の斜面を下っていくと蓮華岳の下に『針ノ木小屋』が見えてきました。
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長かったー。やっと着きました。

受付を済ませ、ビール飲んで、カレーも食べたのでテント設営。
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しゃいぃこうの眺めです、北アルプスの南側がほぼ見渡せます。
となりに人もいるのでここはグッと涙をこらえます。

風通しもよく、晴れ間も出てきたので濡れた衣類を乾かします。
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トレッキングポールとガイラインを使って簡易物干の完成です。

乾いた服を片付けて晩飯食べながらiPhoneに入れた『夏目友人帳参』をボケーッと見ていたらなんだか眠くなったので寝ました。
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つづく

2011年9月19日月曜日

Outdoor Research / DryComp SummitSack [418g]

* [418g]はバンジーコード、サイド、スターナムストラップを追加しての重量です。
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チョーお気に入りザックです。
チョーお気に入りのお店(Moonlight Gear)で買えます。
詳しいことはリンク先を見たほうが良いので割愛します。

私はハイキング中歩きながら、ポリポリとトレイルミックス食べたり、ウィダーインゼリーをチューチューしたり、ビターチョコパウンドケーキ(好きなのです)をほおばったりする習性があります。

二人以上で歩いていて
「ケーキ食べたくなっちゃったからちょっと待ってくれる。あ、俺の分しかないよ。」
とはなかなか言いづらいので、歩きながら気付かれないよう食べるしかありません。

いつもはウエストベルトポーチとかに入れてサッととりだし、コソコソっと食べています。
が、DryComp SummitSackのウエストベルトは貧弱すぎてポーチを取り付ける気がおきません。
行動食全部はサコッシュに入らないし、むむむむ。

ハッ!、閃きました。

まず、コレを用意します。
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・EQUINOX / Gila Ultralite Horizontal Pack Pocket [30g]

あ、これもココ(Moonlight Gear)で買えますね。

そんでショルダーストラップにつけて、
*歩行中はこの位置です。
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シュッ!!
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サッ!!
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この動きを訓練して0.3sec切れば誰にも気付かれず美味しいものを独り占めできます。
今日のハイキングで試しましたがまだ15sec位かかってしまいます。

*歩くのに邪魔そうな位置にあるようにみえますが全く気になりませんでした。

31Lと容量はかなり少ないザックですが
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お酒とおつまみ持って山中で一晩過ごすことも可能です。
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防水だし、生地も丈夫だし。
なにより中身スカスカでザックの形がキマらないなんてことがありません。
好きなだけ空気入れて閉じればお好みのサイズをキープしてくれます。

私はパンパンにして背中の当たりをフカフカにするのが好みです。
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パンパンでフカフカのザックはとても気持ちよいです。
お気に入りです。

2011年9月16日金曜日

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遅めの夏休みがとれたので北アルプスに行くことにしました。
悩んだあげく決まった今回のルートは
スクリーンショット(2011-09-15 15.07.10)

一日目
扇沢〜爺ヶ岳〜冷池山荘

二日目
冷池山荘〜爺ヶ岳〜岩小屋沢岳〜鳴沢岳〜赤沢岳〜スバリ岳〜針ノ木岳〜針ノ木小屋

三日目
針ノ木小屋〜扇沢


一日目が木曜なので『ムーンライト信州』が運行していません。
東京駅06:24発の『あさま501号』で長野駅に向かい、そこからバスで扇沢に10:15着。

扇沢駅から今回登りに使う『柏原新道』までバスで来た道を10分くらい戻ります。
さあ、登ります。
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明日、歩く予定の稜線がまるっと見えます。
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メチャクチャいい天気、あぁ生きてて良かった、、

『柏原新道』歩きやすいし、眺めも良いし気に入りました。
それから、この道を気に入ったもう一つの点
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『水平道』、、
そう、文字通り『水平』な『道』です。

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『石ベンチ』、、、
そう、文字通り『石』の『ベンチ』です。

こんな感じで『石畳』、『一枚岩』、『駅見岬』とかその他にもたくさん、各場所にあった名札が掲げられているのです。
なんて親切な道なのでしょう。

おっ!『富士見坂』
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おおっ!
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おおおぉ!!!
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仕事でたまるストレスの為なのでしょうか、それとも標高が高く酸素が薄いからなのでしょうか
この景色を見て涙腺がゆるみ思わず涙してしまいました。

ラー油のような汗をダラダラ流し、美しい景色をみてホロリと涙する中年男性、、、
気持ちが悪いので正気を取り戻し、先に進みます。

最後に『鉄砲坂』なる坂を登りきると見えてきました『種池山荘』
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ここで大休止。
缶ビール飲みながら、マカダミアナッツたっぷりのトレイルミックスをポリポリ。

爺ヶ岳に向かって出発です。
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ハイマツを両脇に見ながら心の中で
「北アルプスしゃいぃこうらにゃぁあああ あぉ!!」
と叫びながら歩きます。

爺ヶ岳山頂
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けっこういい時間になってきました。
鹿島槍がネコミミに見えます、だいぶ疲れてきたようです。
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山荘の左上あたりに見えるテン場目指して進みます。

フラフラになりながらなんとか到着。
山荘で水2L、コカコーラを買い幕営地へ。

今回、初日のテン場を『種池山荘』にすれば二日目の行程にもゆとりがでて良かったのですが、どうしても眺めの良い場所に泊まりたかったので『冷池山荘』まで来ることにしました。
*『種池山荘』のテン場は360°木に囲まれていて展望が利かないのです。

ずいぶん疲れましたが、やはりここまで来てよかった。
目の前に立山三山と劔がドーンと構えています、カッチョいいです。
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さらに槍ヶ岳まで見えます
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さきっちょだけ。

いつも通り持参したモルガン船長をチビチビやりながら、空と山並みの境目がパタゴニアのロゴみたいだなぁ〜、などと考えていたら眠くなったので寝ました。
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つづく